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2024-12-14

アップサイクルのあたりまえ

前回のインスタライブでもお伝えしましたが、この商品は昔の商品を作った際のあまり布を使って製品化したものです。


ROUROUでは昔からこのように生地を無駄にしない取り組みを進めています。世界では毎年約3,000億着の衣服が廃棄されており、そのうち82%が焼却や埋め立てで処分されています 。これにより、衣服の廃棄から年間約21億600万トンの二酸化炭素が排出されていると推定されています。
 
驚く様な量ですよね。数字が大きすぎて、なんだか実感が湧きません。
 
大きな企業がどんどん大きくなって、もっとたくさん商品を大量生産してスケールメリットで価格を押し下げ、大量消費して大量に廃棄していく流れは、収まるどころかグローバル経済の発展によって、さらに加速している様に思います。
 

ROUROUではエシカルやサステナブル、SDGsという言葉が生まれる前の開店当初からこのような生地を無駄にしない取り組みをしてきました。考えてみればあたりまえのことですよね。
 
もったいないからです。
 
知人の環境保全事業をやっている会社の社長に聞いたことあるんですが、毎日料理屋さんから出される生ゴミって、結構お店によって違うんだそうです。
規模に関係なく美味しいと評判の店ほどゴミが少ないんだそうです。
食材を大切にして隅々まで使い切る、そうした取り組みをしているお店はやっぱり美味しいんだとか。
 
その方から「アップサイクル」という言葉も教わりました。もう15年も前のことです。
リサイクルは再利用。でもアップサイクルはさらに付加価値をつけて元ある価値よりも高い価値を生み出すこと。
 
中華街の超有名店のオーナーにも同じ様なことを聞きました。「食材を大切にできない料理人に美味い料理は作れない」って彼は言ってました。できる料理人ほど、食材を無駄なく使うんだと。
肉の切れ端や油の部分などをひき肉にして焼売に入れると、ただの赤身の中で作るよりも旨みが増すんだそうです。
 
洋服屋に置き換えてまると製品をたくさん作って余ったら捨てるなんてもってのほかです。最近ではドキュメンタリー映画などでもアパレル業界の暗い実態が取り上げられ、皆さんもよくご存知だと思いますが、華やかな世界に見える影には、目を背けたくなるような暗い現実があるのも事実です。
 
もちろん、ROUROUではそんなことはしません。それどころか、製品を作る際に余った布でさえ、このように製品にして環境に優しい取り組みをしています。
デニムの切れ端をポケットにしてトレーナーやTシャツに叩きつけてるのを皆さんもご存知だと思います。
新たに買ってしまったたほうが本当は手間がかからないんですが、なるべくしたく無いんです。
 
例えば、ワンピースやスカートを作るときに1枚の布にパターンを置いて裁断するんですが、取り都合により、スキマに生地が結構余ることがあります。
そうした余った布を商品を納品する際に工場から戻してもらい、さらにそれを内職屋さんに送って、小物などを作ってもらいます。
最近では内職屋さんもいろんな布をどのように組み合わせて作るか楽しそうに悩んでくれて、楽しそうにものづくりをお手伝いしてくれています。
 
価格も安いし、正直、たいした売り上げの足しにはなりませんが、ぼくたちの大切な仕事の一つだと思っています。
 
ぼくは洋服は夢を売るような仕事だと思っています。
好きな服に袖を通すとワクワクしてもらえたり、ちよっとした勇気をうけとってもらえたらよいなと考えています。
夢を売る一方で後ろ暗い事できればしたくありません。環境のことだけでなく、服作りに携わってくれてる人たちが作ってくれたモノに対してのリスペクトもあります。
あらゆるファッション産業がそうであったらいいなと思います。
 
これ、ROUROU cafeのテーブルです。
 

この天板、ROUROU上海店の什器の一部を外して船で運んできたって知ってますか?
職人さんが心を込めて作ったものをどうしても捨てたくなかったんです。

みなさんのアップサイクル、なにかあったら教えてください。