ROUROUとファストファッション
ちまたで、ファストファッションとかが話題になっていますよね。
ファッションに携わる仕事をしているので、「ユニクロってどうなの?」
とか、「H&Mとかってどうなの?」と聞かれることが多いです。
ROUROUにとって、影響があるんでしょうか?
あるような気もしますし、まったく無いような気もします。
どうなんですかね?正直よく分かりません。
確かに、最近のアパレル業界はそうした「ファストファッション」と
呼ばれるスタイルの一部の業態やブランド以外、厳しい経営環境が
続いている企業が多いと思います。
同じく、百貨店業界も近年稀に見る厳しい時代に入っていると思います。
その一方で、ユニクロやH&Mを代表するファストファッションが元気が
良いから、旧体制のアパレル関連企業の目減りした分の売上を低価格を
武器にした新興勢力の彼らが「横取り」している風に見えるのかも
知れませんね。
でも、ただ単に低価格だから、彼らが売れているのかと言えば、
それだけじゃないんじゃないかな、とボクは思います。
通常一般のファッションブランドは春夏、秋冬と年に2回まとめて投入
アイテムを企画しますが、ファストファッションのお店はお客さんの
人気不人気を見極めながら、年中新作を企画して、毎日新作が店頭に
入ってきます。
いつ行っても新作があって、お祭りみたいに毎日たくさんのお客さんで
賑わっていますから、行くとなんだか楽しいですよね。
(ボク自身はあまり買ったことはないのですが…)
品質だって、それほど悪くありません。
最新の流行を取り入れつつ、低価格の商品がいつ行っても並んでるわけです。
お客さんが、喜ぶのは当たり前のことです。
「ファストファッションこそ、ファッション業界の元凶」みたいに言う
専門家も多いですが、ボクは必ずしもそうでは無いと思います。
どんな業界にもいろんなスタイルがあって良いと思うし、彼らは
きっとその影でものすごい努力をしているんだと思います。
何よりもお客さんが喜んでいると言うことは、それだけ指示されている
という事ですから、それはそれで「アリ」なんだと思います。
ただ、ROUROUはそうしたファストファッションとはずいぶん違うんだと
思います。
いつでもトレンドは意識していますが、はやりモノだけを追っかけている
訳ではありません。
僕たちの作る商品はいつでも「ROUROUらしい」デザインであって、
どこかのブランドの真似ではありません。
大量生産することで値段を安く抑えるという事にもあまり感心が
ありません。
とは言え、一般的な旧来のファッション企業とも違うと思います。
従来のブランドの様に一年を2つとか4つの区切りで考えて
商品開発をやっている訳ではありませんし、出店を百貨店に頼って
成長をしている訳でもありません。
自社商品を積極的に卸売することもありません。
極端な話を言えば、隣にファストファッションのお店や旧来の
ブランドのお店が出来たとしても、実はあまり何も変わらないん
じゃないかと思います。
それよりは、人気のROUスタがひとり退社してしまう方がよほど
影響があるんじゃないでしょうか?
それが、ROUROUがROUROUらしい所だと思います。
もちろん今は厳しい時代ですし、世の中の低価格の傾向を全く
無視する訳にも行かないので、ウチも低価格で売ることが
出来る商品のバリエーションを増やしていこうと勉強中です。
結局の所、ROUROUはデザインも商売のスタイルも、
独特なんだと思います。
ROUROUはいつまでもROUROUであって、どこにも似た商品が
ないからこそ存在意義があるんだと思っています。
あまり大きく展開していく事はないかもしれませんが、
どんな環境であれ、そうしたスタンスを守っていくことで
皆さんと長い間お付き合いをさせていただくことができたらいいなと
思っています。
今後ともよろしくお願いします。
Twitter、始めました。▼
http://twitter.com/ROUROU_boss