1パーセントの奇跡
インスタグラムのライブでもお話した通り、もうすぐ24周年です。
毎年この時期を迎えると思うのですが、感慨深いですよね。これまでも何度かお話をしているのですが、お店って僕たちにとって子供のようなものです。まだ小さいうちは危なっかしいし、こちらだって育てることは素人なんだからうまくいかないことばかりです。
先人はあれこれ言うし、本にも色々書いてありますが、それって環境によって全然違ってくると思うんですよね。24歳って言ったら、人間だったら普通は自立してもう頼もしい立派な大人になっている年頃です。
でも、うちの子(お店)はまだまだ危なっかしくてなかなか世話が焼けます。
起業した当初は会社というのは飛行機が離陸してどんどん上空に登って行くみたいに、右肩上がりで永遠にグングン成長して行くものだと思っていました。本にもそうやって書いてありました。ところが実際に自分でやってみると全然そんなことなくて、まるで飛行機というよりは電車のように横ばいです。(笑)
時々地下に潜ったりするから地下鉄ですかね?
っていうより、上がったり下がったりするから、ジェットコースターと言っても良いかもしれません。
ROUROUは横浜中華街で誕生して、中華街生まれの中華街育ちです。普通の路面店や商業施設で育ったお店とはやっぱり色々違うと思うんですよね。
何かで聞いたことがあるのですが、横浜を代表する観光地のこの街は再来訪する人が少なくて5パーセント以下なんだそうです。
なので、他のお店の戦略は一見さんをどうやって惹きつけるかを最大限に考えて競い合っています。
でもROUROUはその戦略をとりませんでした。その戦略で行くと、たくさんの人流がある大通りに立地があるところには敵わないし、大量仕入れしているところに価格でも敵いません。一見さんを惹きつけるのに立地や価格で勝負しても勝ち目がありません。まるで秀才にテストの点で挑んでいるようなものです。
なので、独自性を追求して行くことにしたんです。どこにもない商品、誰も真似できない商品、ROUROUでしかない商品を作り続けて、なかなか入ってはくれないけど、好きな人に見つけてもらい、そうした方々が少しずつ常連さんになってくれて、さらにだんだんと増えて行ってくれたら良いなと願って今日まで続けてきました。それは僕らにとって賭けのようなものでした。だって、誰にも好まれる商品を並べて99%の一見のお客様を相手にするよりも、僕たちの好みが刺さるたった1%お客様に焦点を当てるのですから。
結果はまだわかりません。でも、今こうしてROUROUを続けることができているのは、ROUROUを見つけてくれて通ってくれて、ファンになってくれた1%の方々のおかげです。
こうして24歳を迎えることができるなんてまるで奇跡のようです。
ご存知の通り、あまり出来が良いほうじゃありませんが、僕たちには掛け替えのないかわいいお店です。これからも末長くよろしくお願いします。
まきも書いていますが、12/7はパーティがあります。 好みが同じ1パーセントのお客様が集まります。一緒にROUROUの成長をお祝いしてくれたら嬉しいです。
今日はDeNAベイスターズの優勝記念パレードがありました。
空がベイスターズカラーのように真っ青でした。
選手たちの努力が報われた結果なんだと思います。
僕も初心を忘れず、日々の努力を惜しまない姿勢でいたいです。