
デニムのはなし 〜バイオ加工とうんちくと、ちょっと中国生産のことも〜
「もっと66の日 2025」、たくさんの皆さんにご参加いただきまして
ありがとうございます。
インスタライブでもお伝えしたのですが、サーバが一瞬ダウンしました。
僕たち自身が管理ページに入れないというハプニングがあり、超絶焦りました(汗)
店頭でも通販でもたくさんのお客様にお買い上げいただき感謝です。
お店のチンチロリンチャレンジも通販のルーレットも盛り上がりました。
たくさんアタリも出ました!!(みなさんおめでとうございます!)
以前よりお伝えしていた追加のダブルチャンス「くじ引き」も次回のインスタライブで生放送で
くじ引きしますので、ぜひみてくださいね。
今回デニムシリーズ、おかげさまでめちゃくちゃ人気でした。
もういくつかのアイテムは残り数枚で売り切れてしまいそうです。
今日はご試着されたお客様にも好評だった、バイオ加工についてや最近のものづくりの取り組みなどについてお話ししたいとおもいます。
バイオ加工とかって たまに耳にしますよね。
そう、微生物の手を借りた技術を使っていて、生地がしなやかで、触り心地がとにかく気持ちいいんです。セルラーゼって酵素が表面をほんのりほぐして、自然なユーズド感とやさしい肌触りを両立してくれる。
ストーンウォッシュより生地に優しくて、環境にもやさしい、まさに今っぽい技術のひとつです。
デニムの仕上げ技術って実は日本発のものが多くて、岡山・倉敷では昔、船底のサビ落としに使っていたサンドブラスト技術をデニム加工に応用してたとか。そこが始まりなんて話もあります。
で、その延長線上にある「石ころを入れて洗う」ストーンウォッシュも、乾燥機にテニスボールを一緒に入れて揉むって工夫も四国発祥って聞きました。
四国はかつて、造船でにぎわっていた地域だったんです。
今治・丸亀あたりで、ブロック工法による大量生産で船をばんばん作ってました。
その後、潮流が変わって、造船が落ち着くと、そこの技術・人が繊維やタオル、加工産業に移行して行きました。
船を磨く知恵やものづくりの精神が、そのままデニムの加工に活かされてるわけで、ちょっと感動的です。
ROUROUのものづくりの背景も最近ではちょっと事情が変わってきました
かつては岡山児島で織ってもらったり、全国のあちこちに生産拠点があったりしてたんですが、国内工場はどんどん減ってきて、織りも加工も続けられなくなるケースが相次いでます。
海外ルートではインドネシアにも頼ってきたけど、物価と人件費、円安が拍車をかけて生産が難しくなってきました。
そこで、この2年かけて中国に生産拠点を徐々にシフトしてきました。
ここだけの話、正直言って最初は中国製にいいイメージがなかったんですが、このままではものづくりが続けられなくなるので、必死で自分でネットで調べて、飛び込みでリモート営業して一軒一軒信頼を積み重ねていきました。
問い合わせしたサプライヤーは まさに100軒以上!!翻訳アプリを駆使しながら体当たりで開拓しました。(現在も開拓中)
ひと口に中国って本当に広いし、地域によって人柄も全然違う。
沿岸部の上海や北京だけじゃなく、その奥の内陸部にはまだまな面白いなーと思うエリアだらけ。
しかも人間性が場所によって全然違う!!(^_^;)
これはまた別の記事でじっくり書こうと思ってます。
デニムの質はバッチリ!!
中国は今や、世界中のデニムの約70%を生産していると言われてます。
で、品質もスゴイ。多くの日本人技術者も現地に行って技術指導してるので、品質はかなり安定してきています。
先入観で勝手に「中国製=粗悪品」と考えていたのが申し訳なくなります。
まあ、日本の縫製工場に足を運ぶと、会社は日本にあってもミシンを踏んでいるのは実は中国人やベトナム人の研修生の方達ばかり。
その方達がそれぞれの故郷に戻り、さらに技術や品質基準については日本人の工場長なんかが教えるんだから良いところに出会うことができれば、品質については日本基準。とても安心です。
ぼくが児島で鬼軍曹ばりの工場長に叩き込まれたジャカード織り用の紋紙作りの経験も、そのまま中国の工場でも活かされました。
だから「技術の伝承」は万全だし、変わっても安心して発注できました。
今回はデニムは広州で織って、縫製は山東省の煙台というところで縫製しました。
刺繍は青島でしました。それぞエリアによって産地が違うのは日本と同じです。
まだまだ言葉の問題があったり、それぞれの産地の特性などについては勉強中ですが、毎日様々な出会いがあり、彼らに教えられることも多くとても刺激になります。
というわけで、今回のデニムには、日本の昔からのうんちくと中国の新しい生産の流れが両方混ざってます。
これからも、僕の目線で「ものづくりの裏話」、ちょこちょこお話しますので、たまに覗いてくれたら嬉しいです。
ではまた〜!