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ボス
2005-08-24

プロジェクトX

秋冬の生地調達、また来春夏の生地の調査の為、桐生出張に行ってきました。
今回もまた機屋さん(はたや=織物を作る会社)廻りです。
桐生はもう数回目なのですが、行く度に新しい発見があります。
桐生の機屋さんの素晴らしいところは、それぞれに個性があって、
研究熱心なところです。
古くから「西の西陣、東の桐生」と称される程、機織技術は、それこそ
1000年以上昔からある伝統技術ですが、みんな古い技術を大切にしつつも、
新しい挑戦を絶えずしています。
同じ機械でも、経糸と横糸の組み合わせ方を変えたり、機械の設定を変えてみたり、
新素材を使ってみたり、後加工をしたり…と、それぞれの機屋さんに
それぞれの看板技術があり、それが常に進化しているのです。
伝統技術でありながら、最新技術でもあるんですよね。
また、仲間業者との連携や情報交換なんかも盛んです。
他の産地の機屋さんの方のハナシなんかを聞くと、お隣りもそのまたお隣りも
同じ商売だけど、どんな取引先向けにどんな商品を納めているのか、
まったく知らない、なんてこともよくある事だそうです。
そうした中、積極的にどんどん交流を計っていくというのは、
稀有なことでも有り、まただからこそ桐生の機織の技術が
進歩していく所以でもあると思うのです。
またみんな仕事を楽しんでいます。
「こんなの作ってみたんだけど」って言って嬉しそうな顔をして
サンプルを見せてくれます。
どこかの取引先からの依頼という訳ではなく、暇さえあれば
新しいことにチャレンジする事に余念がありません。
きっとみんな「ものづくり」が好きなんですね。
1枚の布を作るまでの苦労や、数々の挑戦についてのハナシを聞いていると、
「プロジェクトX」みたいで、こっちまで楽しくなってきてしまいます。
「好きこそこそモノの…」なんて言葉がありますが、「好き」っていうのは
仕事をする上で大切な事なんだなーと、改めて教えられた気がします。
次にROUROUにいらっしゃった時には、生地にも是非注目してみてください。