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スタッフ
2020-02-12

忘れたくないこと

こんばんは。企画の金澤です。


ここに書くべきでないかもしれませんが、どこかに書き残しておきたく、こちらに書かせていただきます。


先日、お世話になっている工場さんの訃報を受けました。


ちょうどわたしが企画になった頃からお付き合いが始まった工場さんで、

昔ながらの気質がありながらも、面倒見の良い方でした。


この工場さんは、ずっとアパレル畑で縫製工場一筋でやってこられた方でした。

たくさんのことを学ばせていただいたことは貴重な財産です。


初めの頃はわたしの未熟さ故に、他社から請け負った仕事のことでコミュニケーションがうまくいかず、
仕事の途中で断られてしまい、泣きながらお願いした記憶も。

(あまりの泣きっぷりに当時鴨志田くんが温かいココアを入れてくれた思い出が…笑)


その後、直接お会いする機会があり、
それからは本当に密に連絡を取り合い、
ROUROUの生産を支えていただきました。


今並んでいる製品も半分はその工場さんに手掛けていただいたといっても過言でないくらい、
とてもお世話になり、度々助けていただきました。


ROUROUの服は、たくさんの色彩や柄があり、
また、プリントの手法もパターンに当て込んで柄を配置したり、
総柄だったり、
柄の方向があったり、
パーツによって生地の種類が異なったり、
チャイナボタンがあったり、
ステッチの種類が異なったり、
ボタンの色や形が異なっていたり、
イレギュラーな対応が多い上、
生産数も少なく、
納期も短かったり、
その割に柄数がおおかったり…


複雑で工場さんにたくさんの負荷をかけるものがほとんどです。


もちろん、嫌がられることが多いのですが、
受けてくだる貴重な工場さんに
現在ROUROUのものづくりは支えられています。


その方もいつも「いいよ、やってあげる」と、請け負ってくださいました。


本当に、何度ピンチを救っていただいたことか。


昨年、工場にお邪魔して、実際に裁断の作業をお手伝いさせていただいたのですが、

いつも本当になんて手間のかかる仕事をお願いしているのだろうと改めて痛感しました。


仕事のことだけでなく、電話のときはいつも気にかけてくださって、

出張先だと今日はどこにいるの?と声をかけてくださって。


あのお声をもう聞けなくなってしまうなんて。


ついこの前電話で話をしていたのに。


今回の訃報を受け、工場さんは事業を畳まれるとの事。


この方だけでなく、ここ数年の間に数名の工場さんの訃報を受けました。

そしてお客様の訃報も。

そのまま工場を閉める方もいらしたり、
引き続きお一人で仕事を続けられる方もいらっしゃいます。


指の間から砂がこぼれ落ちるように、

こうしてたくさんの日本の技術が消え去っていってしまうということをここ数年痛感し、
強く危機感を覚えます。

その危機感から、なんとか引き継ごうとされている若い世代の方もいらっしゃいます。


そんな中、私に出来ることは一体何だろうとふと思うことがあります。


洋服1枚が出来上がるまでに、


デザイン、手配、生地、裁断、縫製、加工、プレス、部材、運搬、販売、通販…たくさんの方の手が入ります。


ひとりひとり関わってくださる方にはたくさんの思いやバックヤードがあり、
人の手から人の手を渡り、
最後お客様に袖を通していただき、
服は完成し、命が吹き込まれます。


私が企画として日々感じることは、

ROUROUは、お金のことよりも人情で動いてくださる工場さんが多いこと。


でも、これはbossとmakiをはじめ、
ROUROUの生産に関わった数々のスタッフが積み上げた
絆と歴史なのだと思います。


そんなたくさんの方の人生のつまったぬくもりを
ROUROUの製品からどこかで感じていただけると幸いです。


でもお客様もまたたくさんの思い入れを持って愛用してくださる方が本当に多く、
たくさんの方々に支えていただき今があることを日々感じます。


私もそれぞれのお客様の人生がつまったお代をいただいていることを忘れずに
これからもものづくりに邁進できればと思います。


誰しもに平等に訪れることですが、別れはいつも突然で本当に寂しいです。


まとまりのない文章になってしまい、申し訳ございません。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました。