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スタッフ
2005-01-11

遺伝子におけるナイモノネダリ考察         by rie

ちょっと毛糸が必要になったので、某有名手芸店に買い物に出かけました。
そこには2フロアにまたがって、まるで倉庫のように莫大な種類の毛糸が、
迷路のように立っている棚にびっしりと埋められていました。
ところが、その中から自分の思い描いているような色、素材、肌触りの毛糸を見つけることが出来ません。
上下行ったり来たり、店内を何度もぐるぐる回り、店員に声をかけまくり・・・
それでも「これだ!!」という毛糸玉に出会いません。
思えば私は幼い頃、母がつむいで染色し、祖母が編んだニットなんていうものを着せられていました。
今思えば、とても贅沢なのですが、当時はそれが当たり前。
私の思い描く毛糸は、その幼い頃に植えつけられた、大量生産できない微妙な色合いや質感なのかもしれません。
人と同じが大嫌いな両親に育てられた私。
母は昔、気に入った織り糸を探しに京都まで車を走らせ、
祖母は自分のコートを解いて祖父のスーツを作り、
(とはいえ、これは戦時中物がなかったという理由でもあるのですが・・・)
幼い私はその着古し感と擦り切れ感の独特さで、お下がりが大好き。初めてねだったおもちゃはミシンでした。
「足で探せ!無いなら作れ!」
の精紳は、私の中に遺伝子として潜んでいるようで、
私の物づくりへの執着も、買い物に妥協できない性分も、全て、この遺伝子のなせる業なのではと
つくづく考えてしまいました。
とはいえ、私には毛糸から作ることは出来ませんから(笑)、
ココは妥協し。考え込んだ挙句、何時間もかかって
輸入物の毛糸を1玉選び出しました。
ココはせめて、糸があまったら探して見つからなかったものでも作ってみようと思います。
しかし、この「ナイモノネダリ遺伝子」は、時として
多大なる労力と出費を要したり、なかなかお買い物が出来ないという点(優柔不断ともいいますが・・・)
が少々迷惑でもあるのです。